鼻水は健康な時も常に分泌されており、鼻から肺に入る空気を適度に加湿し、鼻に入り込んだ異物(ウイルスや細菌、ほこり、花粉など)をキャッチして体外に排出する働きがあります。風邪のウイルスが入るなど鼻に刺激があると、いつもよりたくさん鼻水を出して、体を守ろうとします。とくに赤ちゃんや乳幼児は大人よりも鼻腔がせまいため、すぐに鼻が詰まってしまいがちです。
鼻水にもいくつか種類があります。代表的なタイプを表にまとめました。
鼻水の種類 | 主に考えられる原因 |
透明でサラサラ | 風邪の初期、アレルギーなど |
白っぽくて粘る | 風邪の中期 |
濃い黄色、緑色 | 細菌感染、副鼻腔炎など |
血が混ざる | 鼻の粘膜が傷ついたとき 鼻腔異物 |
最も多いのは透明なサラサラ鼻水です。これがウイルス感染の初期やアレルギーの際にみられる症状です。濃い黄色や緑色の鼻水になると、細菌感染が加わっている可能性があり、注意が必要です。なお、慢性的に鼻水が続く場合や血が混じってなかなかおさまらない場合は、早めにご相談ください。
赤ちゃんや乳幼児は、自分で鼻をかむことができません。鼻が詰まると、呼吸しにくくなったり、ミルクや離乳食をうまく飲み込めなくなったり、夜ぐっすり眠れなかったりします。
鼻水吸引をおすすめするタイミング
ご自宅で電動の鼻水を吸い取る機器を使用するのは非常に効果的です。説明書をよく読み、清潔な操作、吸引の強度などに留意しましょう。不安がある方、なかなか鼻水が吸引できない方は、当院のような医療機関で安全に吸引することをおすすめします。
当院では、専用の吸引器を使い、お子さまに優しい鼻水吸引を行っています。鼻腔の奥深くに溜まった粘り気のある鼻水や、通常の家庭用吸引器では取り除きにくい鼻水もしっかり吸引します。当院では以下のような悩みがある方が多いです。
鼻水吸引は、単に症状の緩和だけでなく、中耳炎や副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などの合併症予防にもつながります。必要に応じて繰り返し吸引も可能ですので、お子さんの鼻水でお悩みの際は、ぜひご相談ください。